カナヘビ座談 ①
トカゲやカナヘビの話をしていると時間を忘れてしまう。
一昨日、ある男の子がカナヘビの子供どもを3匹持っていた。よくある直径15センチくらいの丸い鉢植えに入れていて、その感じが面白かった。
しかしこの子、カナヘビについて詳しかった。それも、その語りに愛を感じた。
まず、彼がカナヘビを持つと、カナヘビが暴れない。スルスルと手に登ってくる。魔法の手。
その魔法……秘密はカナヘビの持ち方にあった。カナヘビを上下サンドイッチのように指で挟んで持っていた。カナヘビの肺の動きを見ると、横に広がったり狭まったりしている。その呼吸の動きを邪魔しないとしたら、確かに上下に挟めばいいのだ。また上下だと、指に自然にカナヘビが登ってこれる。
これでカナヘビ自身のストレスはだいぶ減るのだろう。
この持ち方をしてから、「カナヘビが私に懐いている!」と何度も思ってしまう。
次に、冬眠のための準備だ。
その子は、過去冬眠を成功させたことがあるそうで、今年も既に冬眠のスタンバイができているそうである。つまり、鉢植えのカナヘビをその住処に入れるのである。
「冬眠から出てきたカナヘビって、体がガリガリなんでしょ?」
「そんなことなかったよ!」
えっ、なんでよ。冬眠中は何も食べないから痩せてくっていろんなのにのってたけど…。
「ミミズをたくさん入れておくんだよ。そうすると、土の中で食べてることがあるんだ。しかもミミズは入れておけば勝手に潜ってくれるでしょ!たがら、土を掘り返さなくても餌をあげられるよ!」
なるほど…。ありえる。実際に見てないけど、理論的にはそうだ。
トカゲは、土の中で食べてる形跡はあった。以前、土の外に出てきてないのに糞をしていたからだ。
果たしてカナヘビにもできるのか。やってみようと思う。
でもここで一つ心配がある。
カナヘビが病気になる可能性だ。
餌を食す時に土や極小の砂利などが一緒に口の中に入ることがある。それが消化されないため、排泄に影響を与え、病気になってしまうことがあるらしい。
確かに、ミミズを食べた時、口に土までたっぷり含んでしまっていた。
心配だ。
しかしながら問題はあるが、自然の土の中にミミズはいる。同じような条件と考えて今年はそれでいこうと思う。
三つ目は、目つきの話である。
この子の話の中で、「威嚇」という言葉がよく出てきた。
どうなってるときが威嚇なのか聞くと、目つきが明らかに違うと言っていた。
カナヘビだって嫌なときは、黒目を下の方に向けて睨みつけるような表情をすると。
この子のと話していると、本などの知識じゃなくて、実際の経験の中で様々なことを感じながら、カナヘビと会話しながら得た知識のように感じる。私が三回経験した、大人のカナヘビは子どものカナヘビを食そうと噛みついてしまう話をした。すると、「僕も仕切りを入れようかな。あっでも、土の中で行き来しちゃうかな」など、一生懸命考えていた。話していてすごく楽しいなあと感じさせてくれる。
共に冬眠を成功させよう!